家づくりを始めて、YouTubeやインスタグラムで住宅系インフルエンサーの投稿をよく見るようになりました。
そこでよく言われているのが、このセリフ。
フローリングだけはケチるな!
床は生活するうえで一番体に触れている場所。
そこで妥協すると後悔する!
確かに、今住んでいるアパートはよくあるシート系のフローリングですがひんやりしているし、裸足で歩くと湿気の多い日はべたついたりして不快感を感じることがあります。
また、これは特に安いフローリングだからだと思いますが皮脂汚れがこべりついていて濡らしたティッシュで拭くとボロボロと垢のような汚れが取れます。
インフルエンサーの発言や口コミにすぐ影響されてしまう私にとって、気密性や断熱性能に並び床はこだわりたいポイントでした。
ただ、気密性や断熱性能といった点は一条工務店等の家の性能にこだわっているハウスメーカーはともかく、ローコストハウスメーカーでは限界があります。
金銭的な面で数少ないこだわりポイントである断熱性能に妥協した私にとって、残された唯一といっていいこだわりポイントでした。
住宅系インフルエンサーの多くがおすすめしていたのが無垢板と挽板と呼ばれるフローリングでしたが、フローリングの種類ごとに比較してみました。
無垢板
無垢板はその言葉の通り、天然の木から切り出した一枚の無垢材でできた床材のことを言います。
メリット
- 木そのものなので、質感と肌触りがいい
- 自然な木目が美しく経年変化も楽しめる
- 一枚の板なので傷ついても板が出てくるため、やすりで削って修復可能
- 調湿機能がある
- 耐久性が高い(樹種による)
デメリット
- 水気に弱い。
- 湿度等による収縮や反り・割れなどが出やすい
- 定期的なメンテナンスが必要
- 施工費が高い
木本来の美しい見た目もあり、多くの住宅系インフルエンサーがおすすめしています。
とはいえ、ネックはやはり価格。
そしてメンテナンスの大変さと水気に弱いところが気になります。
ウチには小さい子供もいるため、毎日のようにお茶などをこぼしています。
それらを拭きわすれた場合、シミになって残ることがあるようです。
そこもまた自然の味ともいえるでしょうが、そもそも価格的に諦めるほかありませんでした。
挽板・突板
複数の木材を貼り合わせた床材です。
合板などの表面に、薄く加工した天然木を貼ったもので、その表面の天然木の厚みによって挽板と突板に分かれます。
挽板は天然木の厚みが2~4mmのものをいい、突板は0.3~0.5mm程度のものを言います。
メリット
- 表面が自然木なので見た目が美しい
- 合板等の種類によって機能性に優れたものがある
- 反りや割れが生じづらいので掃除やメンテナンスが手軽
- 基本的には無垢材に比べて価格が安価なものが多い(挽板より突板のほうがより安価)
- 挽板は天然木の部分が厚いため、傷がついても無垢板と同様に修復が可能
デメリット
- 表面は天然木のため水気に弱い
- 自然木は表面のみのため、深い傷がつくと下の合板が見え見た目が悪くなる
無垢板の良さを生かしながら、その弱点であるメンテナンスの大変さや価格をある程度抑えた床材で、挽板をおすすめする住宅系インフルエンサーも多いように感じます。
突板をおすすめする住宅系インフルエンサーはあんまりいないかもといった印象です
ある程度価格を抑えられるという事で、選択肢の一つでした。
また、大建工業の商品にWPCというものがあります。
合板等の表面に張る天然木にプラスチック樹脂を注入することで、天然木の良さである自然な見た目を活かしながら、弱点である耐久性等をカバーした商品です。
挽板、突板、WPCで見積もりを取った商品は以下の通りです。
見積もりの対象面積はタイルやクッションフロア、畳以外のフローリングを施工する部分すべてを標準から変更することにしましたので、約85㎡が対象になります。
↓下の間取りでいうと赤線の部分を変更する予定です。
挽板:ビンテージフロア ラスティック 2P ウォルナット
創業150年を超える老舗床材専門メーカーである株式会社イクタの挽板です。
表面の木の厚みは2mmで、画像のように自然な木の節があり、正直無垢板と判別がつかないほどです。
さらに私が気に入ったのは、板と板の境が自然な深い溝になっていて、見た目がすごくオシャレでした。
見積金額は、その当時で私の場合は約85万円。
私にお金の余裕があれば、即決でこれに決めていたと思いますが流石に予算オーバーが過ぎるので泣く泣く諦めました
突板:銘木ラスティック 2P ウォルナット
こちらも株式会社イクタの商品です。
上の挽板と比べて表面の木の厚さが薄くなった分手触りや見た目はかなりシートフローリングに近くなっている印象でした。
板と板の間の溝もシートフローリングに近いV字溝でしたが、木目については自然な風合いがありました。
こちらの見積もり金額は当時の私の場合は約30万円。
だいぶ手を出しやすい金額で、候補になりますがタマホームの標準のシートフローリングも結構いい商品なのであまり大きな違いはないような気がします。
WPC:ジオナチュラル 2P ウォルナット
こちらは大建工業のWPC床材。
自然木の風合いと耐久性や水や汚れに対しての強さを兼ね備えた、いいとこどりの床材です。
木材組織にプラスチックを染み込ませて硬化させる加工技術であるWPC加工が施されているという事で、手触りが硬くなりツルツルしているのかと思いましたが、それほどではなく、もちろん無垢板と比べると硬さがありましたが大きな違和感はありませんでした。
子どもが毎日のようにおもちゃを床に落としている我が家にとっては最高の床材ではないかと思いましたが、見積金額が当時の私の場合で、約110万円。
公式HPでは1㎡あたり12,250円という表記になっているため妥当な金額かと思います。
流石に公式HPに高級床材と記載されているだけあってレベルが違いました。
残念ながらこちらも、私の経済力ではご縁がありませんでした。
シートフローリング
フローリング表面に天然木ではなく、薄いシートが使われた床材です。
合板などの表面に、木目等をプリントしたシートを張り付けたものになります。
デメリット
- 価格が安い
- いろいろなデザインがある
- 水気に強くメンテナンスが楽でメンテナンスフリーなものもある
- 機能性を追加することができ、中には耐久性に優れたものがある
メリット
- 薄いシートが張られているため傷がつくと下の合板が見えて目立つ
- 傷がついた場合の修復方法がなく、専用のクレヨンで隠すか張り替えるかになる
- 調湿効果がない
- 木のぬくもりがなく、ひんやりと冷たい感触がある
シートフローリングの最大の特徴は価格の安さがあげられると思います。
実際にタマホームの標準仕様は永大、大建、LIXILのシートフローリングです。
シートフローリング:トリニティ
基本的にはシートフローリングをおすすめしているインフルエンサーはいませんでした。
ただ、例外として大建工業のトリニティという商品をおすすめしている人がいました。
サンプルを触ってみましたが、確かにシートフローリングとは思えないほど自然な木目と手触りでした。
さらに板と板の境目もシートフローリングによくある合板が見えているV字溝ではなく、溝の部分までシートが張られ、無垢板のような立体感がありました。
シートフローリングの強みであるメンテナンスの手軽さと耐久性を兼ね備えており、かなりいい商品に思えますがネックは価格でした。
営業さんの話では、一部の無垢板よりも高い場合があるということでした。
営業さん
トリニティはかなりいい商品ですが、それなりにお値段がしますので実際に採用された施主様は、私も今までで一件しかありません。
黒毛和牛さんのお家の場合、たぶん100万円くらいのオプション費用になるかと……
という営業さんの言葉もあり、私にはご縁がない床材だと思いましたが、一応(このブログの話題の一つにもなるかと思い)見積もりを取ってみることにしました。
すると、営業さんから嬉しい知らせがありました。
営業さん
大建工業さんでトリニティのキャンペーンがあっていて、かなりお得にトリニティを施工できるようになっています。
通常の半分近くの金額で施工ができそうです
なんと、大建工業さんの期間限定のキャンペーンでトリニティを通常よりも安く施工できるという事です。
見積金額はその時点での私の場合で約50万円。
オプション費用としては大きく、それなりに痛い金額ですが手が届かない金額ではありませんでしたので、即決でトリニティに決定しました。
たまたまキャンペーンがあっていてラッキーでした。
床材に限らずメーカーで独自のキャンペーンが行わていることもあり、見積もりを取ってみないとわからないこともあるそうです。
気になるものがあればとりあえず見積もりを取ってみるのもいいかもしれません
※こちらの記事で紹介した見積金額は、見積を取った時点と私の場合での金額であるため、変動することが大いにあります。あくまで参考として考えてください。
コメント